無線ルーター(親機)の選び方と無線規格の選択について
2017/09/16
無線のスピードが遅いと感じる場合に
障害物や電波障害などいろいろな問題が考えられますが
そもそもの規格を確認してみたほうが良いかもしれません。
無線の規格には
「11a」・「11b」・「11g」・「11n」・「11ac」
とあるのですが
それぞれに特徴があります。
- 「11a」54Mbps
電子レンジなどの家電製品やBluetoothの電波干渉を受けにくい
障害物に弱い - 「11b」11Mbps
・電子レンジなどの家電製品やBluetoothの電波干渉を受けやすい
・障害物に強い -
「11g」54Mbps
・電子レンジなどの家電製品やBluetoothの電波干渉を受けやすい
・障害物に強い - 「11n」300Mbps ちょっと前までの普及帯
2.4Ghz
・電子レンジなどの家電製品やBluetoothの電波干渉を受けやすい
・障害物に強い
5Ghz
・電子レンジなどの家電製品やBluetoothの電波干渉を受けにくい
・障害物に弱い - 「11ac」6.9Gbps
5GHz
・電子レンジなどの家電製品やBluetoothの電波干渉を受けにくい
・障害物に弱い
2.4Ghz帯は 障害物に強く 電波干渉を受けやすい
5Ghz帯は 障害物に弱く 電波干渉を受けにくい
と覚えておけばよいでしょう。
障害物がネックになっている環境では
2.4GHz帯 を使用することがベストですが
逆に電波干渉を受けている環境では
5Ghz帯 を使用することがベストです。
この選択を誤ると、無線接続がプチプチきれたり
接続が不安定になります。
無線規格についてはルーター側で殆どの場合
自動で選択されるようになっております。
一部規格を固定するものもあるようですが、状況に応じて
最速になる規格で通信できるようにしておかなければ
これはこれで瞬断の原因にもなります。
11acが転送速度 6.9Gbps で普及帯で最速になります。
単位に注意して下さい 6.9Gbps というのは 秒間6.9MB(メガバイト)
のデータを転送できるのではなく
6.9bps(メガビット) = 6.9 / 8 = 862.5MB
ちょっと前の普及帯 11n では 300Mbps = 37.5MB
と単位が違うので注意して下さい。
これだけ見ても大幅に速度が違いますよね。
少し前の普及帯 11n の37.5MBが最速値となると
実測はその半分以下になる可能性もありえます。
これは USB2.0 の実測値と同程度のスピードです。
大量のハードディスクのデータをUSB2.0で
転送した事がある方にはおわかりでしょうが
USB2.0でのギガ単位のファイル転送はものすごく時間がかかります。
11acなら最大速度、理論値で 862.5MB だせますので
この差は歴然となるでしょう。
ただし、現在販売されている親機(ルーター)では理論値MAXで出せる
機種は存在しませんが・・・・。
やはり実測値での有線LANの優位性にはかないません。
無線の場合は電波障害やロスが多すぎて
結果的に有線LANが早くなる場合がほとんどです。
理論値は11acが有線LAN速度 1Gbps の速度を超えていますが
実際はそこまでのスピードは出ません。
頻繁にファイルの転送を行うような使い方をされる場合は
実測値、安定性から有線LANでのファイル転送をおすすめします。